REVIEW

AMIT 2014

EXHIBITION

AMIT - Tri-angles

3.7[FRI] - 9[SUN]
日時
3月7日(金)11:00-21:00
3月8日(土)11:00-20:00
3月9日(日)10:30-17:00
※全日入場は終了30分前まで
出品作家
シムラブロス / 毛利悠子 / 八木良太
協力
東京画廊+BTAP / waitingroom / 無人島プロダクション
主催
AMIT実行委員会
キュレーション
四方幸子

アートフェア東京2014の会場内で若手メディアアーティストたちの作品を紹介します。テクノロジーを駆使したメディアアートの分野では、世界的にみても日本人作家の活躍は目覚ましいものがあります。今回ご紹介するのは、ユニークな自作のデバイスやシステムを使って作品をつくるアーティストたちです。メディアアートもアートマーケットで取引される現在、日本が海外に発信する重要なコンテンツのひとつといえます。メディアアートとマーケットをつなぎ、テクノロジーを使ったアートのこれからの可能性について考えるエキジビションです。

シムラブロス「映画なしの映画 - アンダルシアの犬」東京画廊+BTAP

シムラブロス SHIMURA bros.
ユカ(1976年生まれ。多摩美術大学及び、英国セントラル・セント・マーチンズ大学院卒)&ケンタロウ (1979年生まれ。東京工芸大学 映像学科卒)による姉弟ユニット。新たな映像装置の発明によって既存の枠をこえたイメージの実体化を企てる。平成21年度文化庁メディア芸術祭 アート部門 優秀賞受賞。カンヌ及びベルリン国際映画祭での上映をはじめ、国立新美術館(東京)、シンガポール国立大学美術館、台北現代美術館、パース現代美術館(オーストラリア)などで展示。

毛利悠子 Yuko Mohri
1980年生まれ。日用品やジャンクと機械部品を再構成した立体物を展示環境に寄り添わせることで、磁力や重力、光、温度など、目に見えない力をセンシングするインスタレーション作品を制作している。主な個展に2013年「おろち」(waitingroom)、2012年「サーカス」(東京都現代美術館ブルームバーグ・パヴィリオン)、主なグループ展に2013年「メディアアートキッチン」(インドネシア国立美術館、ジャカルタ)など国内外多数。東京の駅構内の水漏れの対処現場のフィールドワーク「モレモレ東京」主宰。
毛利悠子「variation #1」waitingroom
八木良太「Megaphonia」無人島プロダクション

八木良太 Lyota Yagi
1980年愛媛県生まれ。京都市在住。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品まで、多様な表現手法を用いて制作を行なう。モノの機能や属性を読み替え、再構成して関係性や価値を反転させたり、経験や記憶を新たなコンテクストで再生させる。主に音や文字,時間を題材に作品を制作。
SYMPOSIUM

アート×テクノロジー×クラフト
〜拡張する表現、変容する都市〜

3.8[SAT] 13:30-15:30
会場
アートフェア東京会場内 トーク会場
(東京国際フォーラム地下2階展示ホール)
主催
AMIT実行委員会
協力
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
ARTS COUNCIL TOKYO
登壇者
齋藤精一(株式会社ライゾマティクス取締役)
野口玲一(三菱一号館美術館学芸グループ長)
毛利悠子(アーティスト)
モデレーター
四方幸子(メディアアート・キュレーター)
参加方法
当日開場30分前より整理券を配布いたします。参加ご希望の方は直接トーク会場にお越しいただき、整理券にてご入場ください。
定員
90名
入場料
アートフェア東京2014のチケットをお持ちの方は無料でご参加いただけます。
※トークの事前のご予約は承っておりません。

アートは各時代の最新技術を取り込むことで新たな表現を生み出してきました。現代においては、日常のさまざまな機器をアーティストが活用するだけでなく、最新技術により、誰もが思い通りの表現をすることができる時代が訪れています。そのような「パーソナル・ファブリケーション」などと呼ばれる新しいクリエーションのあり方が、アート、テクノロジー、クラフトをつなぐクリエーターを日本から世界中に輩出しています。その最前線といえるメディアアートは、新旧メディアの接合やコラボレーションによって表現を拡張させ、さらに街なかでの参加型プロジェクトを介して、都市の風景を大きく変容させていきます。ここではアート×テクノロジー×クラフトをテーマに、メディアアートのさまざまな場面で活躍する方々に都市とアートについて語っていただき、日本のメディアアートの未知の創造力を探ります。

齋藤精一 (株式会社ライゾマティクス取締役)
1975年神奈川生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からNYで活動を開始。その後ArnellGroupにてクリエイティブとして活動し、2003年の越後妻有トリエンナーレでアーティストに選出されたのをきっかけに帰国。その後フリーランスのクリエイティブとして活躍後、2007年にライゾマティクスを設立。建築で培ったロジカルな思考を基に、アート・コマーシャルの領域で立体・インタラクティブの作品を多数作り続けている。2009年-2013年国内外の広告賞にて多数受賞。現在、株式会社ライゾマティクス代表取締役、東京理科大学理工学部建築学科非常勤講師。

野口玲一 (三菱一号館美術館学芸グループ長)
1993年から東京都現代美術館、96年から東京藝術大学大学美術館の学芸員。あわせて97年から開催される地域アートイベント「art-Link 上野-谷中」の実行委員。2004年から芸術文化調査官として文化庁に勤務し、在外研修や「DOMANI・明日展」の企画、メディア芸術祭などの業務に携わる。2011年より現職。昨年、「浮世絵 Floating World 珠玉の斎藤コレクショ ン」展を担当した。
(Photo 須崎隆善)

毛利悠子 (アーティスト)
1980年生まれ。日用品やジャンクと機械部品を再構成した立体物を展示環境に寄り添わせることで、磁力や重力、光、温度など、目に見えない力をセンシングするインスタレーション作品を制作している。主な個展に2013年「おろち」(waitingroom)、2012年「サーカス」(東京都現代美術館ブルームバーグ・パヴィリオン)、主なグループ展に2013年「メディアアートキッチン」(インドネシア国立美術館、ジャカルタ)など国内外多数。東京の駅構内の水漏れの対処現場のフィールドワーク「モレモレ東京」主宰。

四方幸子 (メディアアート・キュレーター)
メディアアート・キュレーター。多摩美術大学および東京造形大学客員教授、IAMAS(国際情報科学芸術アカデミー)非常勤講師。アツコバルー arts drinks talkアーティスティック・ディレクター、SIAF 2014(札幌国際芸術祭)アソシエイト・キュレーター。アートと科学を横断する数々の展覧会やプロジェクトを、インディペンデント(1990-現在)、キヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTT ICC(2004-10)をはじめ国内外で実現。2010年より「拡張されたキュレーティング」を提唱。
WORKSHOP

体験!デジタル・ファブリケーション Powered by FabLab Shibuya

3.8[SAT] 11:00-20:00 (最終受付 19:00)
会場
東京国際フォーラム アートフェア東京 2014会場内 エデュケーショナルラウンジ
参加申込
ワークショップへの参加をご希望の方は当日会場に直接お越しください。いずれも先着順です。材料がなくなり次第終了します。

大量生産・大量消費の時代の20世紀が終わり、21世紀はパーソナル・ファブリケーションの時代へと向かっています。 “Do It With Others”の精神で、誰もが自由にものづくりをする活動が始まっている現在、その活動をサポートし、個人による自由なものづくりの可能性を広げるための実験工房がFabLabです。アートフェア東京会場でFabLabによるデジタル工作機械を使ったワークショップを開催します。FabLabスタッフと一緒に、レーザーカッターなどを使って、自分の作りたいものを作って発信する、新しいものづくりのあり方を共有する場です。

FabLab

A

アクリルカットでパズルオーナメントをつくろう!(対象:こども〜大人)
自由にお絵描きをしたアクリルをレーザーカッターでカット。組み合わせると球体オーナメントの出来上がり!(参加費:¥500 / 先着50名さま)

B

レザーでオリジナルネームタグをつくろう!(対象:大人)
iPadで書いたサインをレーザーカッターでレザーに彫刻(参加費:¥2,000 / 先着30名さま)

C

astro-ornamentをつくろう!(対象:こども〜大人)
PCで自分だけの astro-ornament の3Dデータをつくります。(参加費:¥500 ※3Dプリント出力をご希望の場合はスタッフにお声かけください。)

FabLab Shibuya

FabLab Shibuya
FabLab Shibuya は、国内3 番目のFabLabとして活動をスタートさせました。co-lab渋谷アトリエというシェアオフィスに拠点をおき、さまざまなユーザーに開かれた実験工房として運営しています。
http://www.fablabshibuya.org/
ABOUT

AMIT 2014 について

開催概要

名称
AMIT(Art, Media and I, Tokyo)2014
会場
東京国際フォーラム 地下2階展示ホール
(アートフェア東京 2014会場内)
会期
2014年3月6日(木)~3月9日(日)
エキシビジョン
3月6日(木)~9日(日)
(※開催時間はアートフェア東京2014開催時間に準ずる)
(※6日はご招待状をお持ちの方のみ)
シンポジウム
3月8日(土)13:30〜15:30
ワークショップ
3月8日(土)11:00〜20:00(最終受付19:00)
ディレクター
四方幸子
主催
AMIT実行委員会
協力
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団) / アートフェア東京 / 東京画廊+BTAP / waittingroom / 無人島プロダクション
料金
無料(※ただし、アートフェア東京への入場料がかかります)
入場料
1DAYパスポート ¥2,000 / 3DAYパスポート ¥3,500
問い合わせ
AMIT実行委員会事務局(東京都港区高輪4-3-4 高輪ビル102)
info@amit.jp

チケット

チケットにつきましては アートフェア東京2014 をご覧ください

アクセス

東京国際フォーラム 地下2階 展示ホール
(アートフェア東京 2014会場内 / 東京都千代田区丸の内3-5-1)

JR有楽町駅より徒歩1分 / 東京駅より徒歩5分

開催によせて

「AMIT」、アート、メディア、そして私、場所は東京。日常的な情報へのアクセスや既知や未知の人とのやりとり。呼吸するように自然で、時に意識されるさまざまな出来事。なじみの場所や人、未知の出会い、既知のものの再発見。実空間とサイバー空間、複数のリアリティを渡り、時に瞬時に時にはゆっくりと流れゆく時間をやりすごしながら私たちは生きている。

アートやメディアは、日常や都市において欠かせない。ソーシャルネットワークに代表される近年のメディア環境は、私たちのコミュニケーションやアイデンティティをより共有的なものとした。そしてとりわけ3.11後の状況は、異なる世界の見方や世界と能動的に関わることの意味を私たちに投げかけた。そこでは見えないものを感知・可視化していくアートの創造力がますます求められている。

20世紀を通して、アートは近代から現代への流れの中で表現を拡張してきた。デュシャンに顕著なように、アートの素材は100年前に日常へと拡張し、現在ではデジタルを含む世界のあらゆる情報がテーマや素材となりうる。ヨーゼフ・ボイスはかつて、「人は誰もがアーティストである」と唱えた。そこから出発し、生活とアートに新たにメディア、そしてメディア的なまなざしを加えることで、広く社会と関わっていく時代が今なのではないだろうか。

メディアアートが、コラボレーションを含む実験の場を社会へと拡張している。新旧各メディアの潜在性を探索し、私たちの知覚を問いかけるメディアアートは、生活/仕事、プロ/アマチュア、アート/サイエンスの分岐を越えて日常や都市へとつながりはじめている。

「AMI」(友だち)、という言葉を含むこのプログラムが、いらした方や参加者それぞれがアート、メディア、そしてメディアアートを身近に感じ、生活を創造的で豊かなものにしていただく契機となればと願う。

AMIT2014 ディレクター 四方幸子